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COLUMN 121

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『接待交際費800万円は日本経済の障害』

2024年12月10日

毎期この800万円問題に頭を抱える中小企業経営者は少なくないでしょう

会議費と交際費の振分の確認など誰も楽しくないし誰も幸せになれない本当にコストでしかない『作業』です

その交際費ですが歴史をご存知でしょうか?

「交際費課税」の創設は「昭和29年(1954年)」に期限立法として「租税特別措置法」に創設

法人の資本蓄積を促進し、資本構成の是正を図るため・・・(中略)・・・企業は自らの努力によってその目的達成に努めなければならないのであって、法人の支出面においても、できるだけ冗費を節約する必要がある。現在法人が支出している交際費等を見ると、そのうちには、法人の営業の遂行上やむを得ないと認められるものもかなりあるが、また、反面においては浪費的支出も少なくなく、節約可能なものもかなりあり得ると考えられる。

法人の資本蓄積を促進するための臨時的な措置で昭和29年4月1日以降開始する事業年度から3年間に限って適用する、とされていますが、法人税法ではなく、租税特別措置法に定められており現在まで継続されています

ということで、無駄遣いせずに倒産しないようにお金貯めてね、というものです

今現在の日本はどうでしょう

緊縮財政、増税による需要の縮小(デフレ)でずっと不景気で30年間給料は上がっていない異常事態がずっと続いています

またグローバリズムによる株主資本主義、拝金主義によりコストカット(主に給料や研究開発費)をしまくった結果、企業のお金は内部留保や株主配当、何より税金に回っています

税金は借金(国債)の返済に充てられます

大元が貨幣のプール論、税は財源であるという誤った認識のもと血液であるお金をどんどん吸い取ります

何でもそうですが、

時代が違うのです時代が

お金は血液であり、血液が元気に回らないと心身はしにます

不景気、デフレなのに

ひたすら血液(お金)を回さず税金で搾り取ることだけをやってきた時代

その最も良い例のひとつが交際費800万円のキャップです

お金を使える人が使わないので市中にお金が回らない

回らないお金は税金で吸い上げられ意味のない国債の返済や利権にまみれた誰かのポッケへ

全部繋がっているのが分からないので一部の人が富んでも全体が富まないと経済はしぬということが分からない

私腹を肥やすのみの今だけ金だけ自分だけ

全体が富まないのでひとりひとりの所得も増えない

民間の給与を参考に公務員の給与は決まりますが景気が良くならないので公務員の給与も上がらない

自分の首を自分でせっせと絞めている

今こそ時代に全く合っていない遺物、交際費800万円のキャップを数の力で廃止させましょう。

COLUMN 121

『接待交際費800万円は日本経済の障害』

カテゴリー

コラム 税金 経営 経済

コラム筆者

大澤勇太

更新日

2024年12月10日

大澤勇太

株式会社しろく

大澤勇太

東京国税局、財務省、企業経営者、150社を超える企業顧問という独特の経歴と、自身の管理・マネジメントを徹底することで日本アルプスの山脈を日帰りできる力、ベンチプレス120キロを挙げる力を駆使した経営者の心と体を鍛え上げるマネジメントを行う。